文月の旬楽膳「なでしこ」

 文月の旬楽膳「なでしこ」5,250円
鯵(あじ) 酢締め
汲み上げ湯葉の冷やしわん(くみあげゆばのひやしわん)
鮪の鉄板焼き(まぐろのてっぱんやき)
いさきのグリル
和牛ステーキ
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鯵酢締め
新鮮な鯵は塩梅良く塩したあとは、酢で締めすぎない。その加減が料理人のわざです。鯵の香りとうまみが、ちょうどよい塩と酢のバランスで奥行き深く舌の上 を広がっていきます。お箸が止まらなくなること請け合いです。添えられた梅の花は茗荷の甘酢漬け。 青魚の食後を爽やかに彩ります。
食効
鯵は氣と血を増やし、瘀血をさらさらきれいにする現代人にお薦めの青魚。酢を加えることで瘀血を取り除く食効がぐんと増します。特有の香りや魚毒は茗荷の甘酢漬けが解毒し軽減。青魚に酢とショウガ科の植物を加味するという和薬膳ならではの幸せな組み合わせ。


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くみ上げ湯葉の冷やしわん
くちのなかでほろほろとほどけていくような食感は、ぎりぎりの割合で湯葉と出汁とゼラチンを組み合わせているから。絶妙な割合で配合し、しかも湯葉を壊さないように静かに静かにかくはんします。 表面にとろっとかけているのは梅肉あん。甘・酸・鹹の三種類の南高梅をその季節に合わせた分量で裏ごししたものを、とびきりいい日本酒の煮切り酒でのばしました。フルーティで香り高く、湯葉とよく合います。目にも涼しい清涼感ある一品。
食効
梅の酸味は減退しがちな夏の食欲を増進させ、甘酸っぱさが体の潤いを自然に生み出させます。とろとろの湯葉とゼラチンは熱を冷まし、津液のもとを作ります。食前に召し上がると唾液を分泌させ消化を促進し、暑さ対策にも効果的です。
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鮪の鉄板焼き
新鮮な鮪を塩胡椒でソテー。きれいな赤みを残したその火入れ加減がわざです。お召し上がりのタイミングは焼きたてから30分ほどたったころ。鮪のうまみアミノ酸が舌に感じやすくなります。そのまま、さっぱりトマト味でも、鮪本来の香りが味わえますが、さらにそこに、パセリ・バジル・ケッパー他10種類のスパイス・調味料を加えた特製ペーストを添えると、口のなかで味の奥行きが一気に広がります。
食効
消化器にはダメージの高い梅雨の湿気を、塩胡椒のソテーという調理法と、和洋のスパイスが相乗効果で、飛ばしてくれます。梅雨のだるさをマグロの赤身でさっぱり、からりと改善するお薦めの組み合わせです。
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いさきのグリル
料理人はこの料理はいさきの鮮度で決まるとひとこと。新鮮だからうまいんです!シンプルに塩とニンニクでからりとグリルしました。柔らかい白身が口の中でほくほく。お顔もほくほくになります。
食効
梅雨のじめじめで苦しめられている胃腸にはからりと揚げ、香ばしくなった魚の皮が有効!ニンニクも下がってきそうな瞼のむくみなど、湿気の症状を改善してくれます。
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和牛ステーキ
和牛の柔らかさ、うまみを存分に感じられるシンプルな調味・ほどよい塩梅です。料理人の心意気は付け合わせの菜に生きています。全て千切りで統一された野菜たちは、それぞれ相性の良い食材とコンビを組み、しゃくしゃくした食感と爽味を添えています。涼しげな青いガラス器には人参とピーマンの甘酢和えが。人参・ピーマンも水でさらし絞るなど、ご家庭とは違ったふた手間が 加わり、すっきりした美味しさに仕上がっています。
食効
牛肉の食後を清涼感あるものに変える野菜の組み合わせ。キャベツと昆布は消化促進と解毒に働き、人参とピーマンの甘酢は牛肉の消化に重要な油ものに弱い肝をさっぱり助けます。蕪の甘味噌は脾胃を補い、消食に導いてくれるでしょう。

・飯 ・ 汁 ・香物
・デザート ・コーヒー
※季節や食材によってお料理を変更する場合がありますので、ご了承ください。